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投稿小説

ホントのココロ (#3)
(スプラッシュ・ウオフライ編)
制作者:mariさん


「フン、そんな攻撃がオレに通用……何っ!!」
 シールドは張った…はずだった。しかし攻撃が胴体に届いてしまっている。
「こっ……こんなことは認めねぇ! オレの完璧な頭脳で作り上げたこのシールドが、お前の攻撃を通すなんて有り得ないんだよ!!」
「何とでもいいやがれ、この外道がぁ!!」
 二人とも怒りと混乱、そして焦りに体を支配されまともな判断が出来ていない。避けるところで攻撃に当たり、攻撃するチャンスができているというのにそれを見逃したりしている。
 力と力のぶつかり合いで、両者とも攻撃を残り一発でも食らったら壊れてしまうような状態にまで追い込まれた。
「「ハァ、ハァ、ハァ…」」
「このオレに、ここまでついてきたことは褒めてやろう。だが次で終わりだ」
「言ってろ。勝つのは俺だ」
 沈黙が場を満たした、その時。
『ゴトッ』
 何かが落ちる音がした。それを合図にして二人がお互いのいる方向へと走った。
「消えろぉぉぉ!!」
「死ねぇぇぇ!!」
『ドガアアン!!』
 すさまじい衝撃音。
「……ふっ、手ごたえありだな」
「何言ってやがる」
 ―――勝負あり。白星を勝ち取ったのは……ウオフライ。そしてレッド。
「何だよレッド、生きてたのか」
「馬鹿野郎、あのぐらいでくたばれるかよ。それよりも早く……」
「アクセルを頼む」

 あの事件の後からだったな、オレがあいつを避けるようになったのは。
 現実に戻った彼は、切なげに空を見上げた。
 オレがもう少し冷静に物事を判断していれば、今になっても罪悪感を覚えなくてすんだのに………。
 刹那、彼の体を凛とした気配が通り抜けた。
 ―――やっとお出ましかよ。煮え切らない顔をしてきたら蹴散らしてやるぜ。
『タッ タッ タッ カツッ』
 案の定、「あいつ」は煮え切らない顔をしてやって来た。もう言う言葉は見つかっていた。
「ヒヒヒ、来やがったな、裏切り者」
 目から光が消えた。逆鱗に触れたことは確かだった。
「やあ、卑怯者」
「生意気な奴めぇ〜、前からお前のことは気に入らなかったんだよ!」
「へぇ、気が合うね。僕もだよ」
「フン、その口、二度と利けないようにしてやるぜ!!」  (X7 戦闘シーンより)
 両者とも高々と空に向かい武器を掲げる。二人が前に戦ったときもそうしたからだ。
「……覚えてたのか」
「リベンジだよ」
「そうかい。なら……」
「「行くぞ!!」」
「くらえ!!」
 アクセルバレット乱射――当たっているようだが効果はあまりないようだ。
「そんなのが効くかよ、ちゃんと攻撃してみろぉ!」
 ウオフライもミサイルを召喚してアクセルに攻撃するが、途中で全部打ち落とされる。
「そっちこそちゃんと攻撃したら?」
 アクセルも余裕の表情だ。
「なかなかやるじゃねぇか。だがここはオレに有利なフィールドだ、お前が勝てるはずないんだよ!」
 そう言うと彼は海に飛び込んだ。
「くっそー、またあの戦法か……相変わらず卑怯な奴」
 彼が覚えている限りでは、『海に飛び込んだ後に突如集中から姿を現し敵を奇襲する』という技だったはずだ。
 しかし攻撃を見たことはあるものの、レッドアラートでNO.1のスピードを持つイノブスキーでさえ回避不可能だった技……アクセルがかわせるはずがない。
 どこだ……どこから来る?!
 前後左右に注意を払うも、気配が全く感じられない。
『バシャーン!』
「バーカ、ここだよ!!」
「うああっ!」
 不意打ちだ。後ろから背中を薙刀で突かれて―――、
「遅い遅い!」
……また見失った。
 後ろを見せないようにしなきゃ…でもどうやって? 壁があれば壁を背にして後ろからの攻撃は防げるけど、ここは海の上だから壁なんてないし……ん? 壁?
 そのとき、「壁」と言う言葉であることを思いついた。




管理人コメント
アギルもいよいよ倒れましたね。
それからアクセルとウオフライは気まずくなって・・・そして再戦。
仲間同士で戦うのはやっぱ辛いですね。
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